令和2年度 善衆会 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 8 266 126 123 275 396 639 813 564 185
<定義>
・入院時の年齢で計算し、年齢階級別(10歳刻み)に集計しています。
・90歳以上は1つの階級として設定しています。

<解説>
当院では70歳代が最も多く、60歳代、80歳代と続きます。60歳以上の割合は約6割を占めています。
疾患でみると、変形性関節症(膝・股関節)に対する手術目的の入院が多く、次いで腎尿路系疾患、胸腰椎圧迫骨折や大腿骨頚部骨折などの外傷性疾患が占めています。
50歳以下の疾患の多くは、靱帯損傷や半月板損傷などスポーツ外傷による手術目的の入院が多くを占めています。次いで腎尿管結石の疾患も割合が高くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 384 17.11 13.96 1.82 34.09
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 222 25.45 23.36 3.15 73.37
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 220 27.79 21.03 0.91 63.38
160620xx02xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 113 3.42 7.04 0 46.46
070230xx02xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 99 30.44 26.80 3.03 61.14
<解説>
当科併設の群馬スポーツ医学研究施設では、小児から高齢者の方まで、またスポーツ愛好者から競技スポーツを行う方まで幅広く主にスポーツ障害による体幹・四肢の痛みについての疾患を取り扱っています。例えば、膝の前十字靱帯損傷、半月板損傷、膝蓋骨脱臼の手術では本邦でトップクラスの症例数を経験しており、最善の手術やリハビリテーションを提供できるよう、専門スタッフが診療にあたっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx04xxxx 上部尿路疾患 180 2.41 2.66 0 57.95
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 106 3.33 2.54 0 70.28
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 105 5.44 5.67 0.95 60.67
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 49 7.31 7.13 0 75.92
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 37 11.59 13.00 10.81 69.68
<解説>
当院では、男女問わず腎・尿管・膀胱、更に男性においては、前立腺・尿道・精巣(睾丸)・陰茎等の尿路、生殖器を診療対象としています。尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石・尿道結石)の破砕術を積極的に行っています。悪性腫瘍においては、手術の他に薬物療法という選択肢もあります。前立腺生検(MRI/US fusion biopsy)では、腫瘍体積0.5㎣以上の前立腺癌を正確に発見することができます。

内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎 51 19.18 11.04 13.73 75.31
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 42 22.62 20.51 14.29 84.81
050130xx9900xx 心不全 22 26.32 17.23 9.09 88.5
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 12 12.25 14.60 0 71.92
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性肺炎・慢性腎不全 12 12.33 14.01 8.33 77.17
<解説>
当院では、慢性腎不全患者の維持血液透析と急性腎不全や他の疾患患者さんの各種血液浄化法(血漿交換療法・LDL吸着療法など)を、腎臓内科専門医が中心に行っています。
最新の透析機器を完備しており、状態に合わせた個別性のある治療が可能です。そのため、主要診断群の11が上位となっています。その他、内科全般の疾患を扱い、生活習慣病や老年病、呼吸器、血液疾患など幅広く診察しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 13 18.92 20.51 0 82.38
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 13 4 4.86 0 70.15
06007xxx9900xx 膵臓、脾臓の腫瘍 10 20.1 11.24 10 79.1
050130xx9900xx 心不全 8 16.75 17.23 12.5 91
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 8 17.5 9.08 37.5 80
<解説>
当院では、地域に根ざした病院づくりを目指し医師が個人宅や施設に出向き訪問診療を行っています。訪問看護とも連携し、在宅支援を行っています。入院が必要な方はスムーズに受け入れが可能です。そのため、高齢者に多い誤嚥性肺炎が上位となり、平均年齢が82.38歳となっています。また、上下部内視鏡検査等検診も行っており、消化器疾患の良性疾患・悪性疾患に対し早期診断、早期治療をモットーに診察をしています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 0 0 0 2 3 0 1 8
大腸癌 0 6 3 0 2 2 1 8
乳癌 0 0 0 3 0 0 1 8
肺癌 0 0 0 0 1 0 1 8
肝癌 3 0 0 1 0 1 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
<定義>
・年間の退院患者数から、5大癌について初発患者はUICCのTNM分類から示される病期分類による患者数を、再発患者(再発 部位によらない)は期間内の患者数を集計しています。
・集計対象期間中に複数回入院となった患者はその都度集計します。
・【UICC病期分類】国際対がん連合(UICC)により定められた病期分類(TNM分類)で、T:原発腫瘍の広がり、N:所属リンパ節転移の有無と広がり、M:遠隔転移の有無から示される病期によって各癌をStageⅠ~Ⅳまでに分類されます。Stage数が大きいほど進行していることを意味しています。
・【初発】当院において、当該腫瘍の診断あるいは初回治療を実施した場合を指します。
・【再発】当院・他医療機関を問わずに初回治療が完了した後に、当院にて患者さんを診察した場合や、癌寛解後に局所再発・再燃又は新たな遠隔転移をきたした場合を指します。

<解説>
他医療機関と連携して、化学療法や術後の加療目的、緩和ケア目的での受け入れを行っています。
5大癌以外にも、膀胱、前立腺、腎などに対しての手術や化学療法、緩和ケア等に対応しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 0 0 0
中等症 21 25.24 80.95
重症 5 14.2 85.4
超重症 5 23.2 91
不明 0 0 0
<定義>
・20歳以上の市中肺炎につき、重症度別患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しています。
・入院のきっかけとなった傷病名、および最も医療資源を投入した傷病名が、[肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(DPCコード:040080相当)であり、インフルエンザ等のウイルス性肺炎(DPCコード:040070相当)、及び誤嚥性肺炎(DPCコード:040081)は除外
※市中肺炎とは、普段の生活の中で罹患した肺炎を言います。

<解説>
症例数では中等症の割合が最も多く、全体の半数以上を占めています。
入院期間が長期化する傾向にあるため、下肢筋力等の低下が認められた場合、早期にリハビリテーションを行い在宅復帰に向けた支援を行っています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 1 63 75 0
その他 8 26.25 80 0
<定義>
・最も医療資源を投入した傷病名が脳梗塞の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しています。

<解説>
当院へ脳梗塞で入院される患者さんは、他の急性期病院で治療を終え、リハビリテーションを目的とした入院が多いため、発症日4日目以降の方が多くなっています。脳梗塞発症後、超急性期治療が必要と判断した場合は、地域の医療機関と連携し転院を行います。
超急性期治療を終え転院された患者に対しては、リハビリテーションを行い施設や在宅復帰に向けた支援を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 487 1.17 24.86 1.85 68.58
K069-3 関節鏡下半月板縫合術 284 1.06 13.1 1.76 34.69
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 126 1.01 1.06 0 43.33
K0542 骨切り術(下腿) 109 1.18 28.45 1.83 61.45
K068-2 関節鏡下半月板切除術 103 1.03 1.8 0 46
<解説>
整形外科では膝・股関節に対する人工関節置換術が多くなっています。公表条件で集計をした結果は上記のとおりですが、
一度の入院で左右両方の手術を実施する方もいるため、実際の実施件数は「人工関節置換術(膝・股関節):592件」です。
次いで、[関節鏡下半月板縫合術(398件)][関節鏡下半月板切除術334件)][関節鏡下靱帯断裂形成手術(十字靱帯)(195件)]はスポーツ障害での疾患が多くを占めています。

当院は、スポーツ医学研究施設を併設し、小児から高齢者の方まで、またスポーツ愛好者から競技スポーツを行う方まで幅広いスポーツ障害による体幹、四肢の痛みについて対応をしています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 175 0.11 1.2 0 57.95
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 95 1.28 3.25 1.05 61.03
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 82 1.46 4.21 0 74.99
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 65 1.11 6.2 3.08 66.69
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) 24 1.79 3.13 0 74.5
<解説>
腎・尿路結石に対して、低侵襲手術の体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)を実施しています。
また、腎・尿管結石に対してはESWLの他に経尿道的尿路結石除去術(TUL)やステント留置を症例毎に検討し、場合により組み合わせながら手術に取り組んでいます。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 7 9.71 23.57 14.29 72.57
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 3 4 52 33.33 73
K607-3 上腕動脈表在化法 2 8.5 17.5 0 74
K610-3 内シャント設置術 2 18 85 0 76.5
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 2 3 10.5 50 77.5
<解説>
当院では、慢性腎不全患者の維持血液透析治療と急性腎不全や他の疾患患者さんの各種血液浄化法(血漿交換療法・LDL吸着療法など)を、腎臓内科専門医を中心に行っています。
血液透析に必要なシャント血管を作成する内シャント設置術やシャント血管の不良に対する手術は血管外科専門医が対応しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 14 1 2 0 70.36
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 11 4.64 15.09 0 79.36
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 4 0.5 0.75 0 79.25
K6173 下肢静脈瘤手術(高位結紮術) 2 0 5 0 73
K6172 下肢静脈瘤手術(硬化療法) 1 21 12 0 60
<解説>
胃・十二指腸・肝・胆・膵・結腸などの消化器系疾患を中心に外科全般にわたり診療しています。
手術は主に鼠径ヘルニアを行っています。
次いで、脳梗塞後遺症などにより自力での栄養摂取が困難になった患者さんに対し、 経腸栄養法を行うための胃瘻造設術を行っています。
胃瘻造設後の対応は患者さんの状況や希望等によっては訪問診療でも対応しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 1 0.03
異なる 1 0.03
180010 敗血症 同一 6 0.18
異なる 1 0.03
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる 3 0.09
180040 手術・処置等の合併症 同一 13 0.39
異なる 1 0.03
<定義>
手術・処置等の合併症とは、DPCの「最も医療資源を投入した傷病名」が播種性血管内凝固症候群(DPC:130100)、敗血症(DPC:180010)、その他の真菌症(DPC:180035)、手術・処置等の合併症(DPC:180040)に該当するものが対象です。
<解説>
入院契機と同一については、人工関節(膝・股)関連で人工関節脱臼(T840)が6件、MRSA術後創部感染(T814)が3件、人工関節感染(T845)が3件、その他尿道カテーテル感染が1件となっています。
更新履歴
2021.09.27
令和2年度 病院指標の公表