診療科・部門

PRP

Platelet Rich Plasma

PRP療法(自己多血小板血漿療法)

受付・相談窓口

整形外科外来

※治療を再開しました。

電話番号 027-261-5410(代表)

受付時間 平日 8:30~17:00/土曜 8:30~13:00ト

当院で実施している 再生医療「PRP療法」について

PRP療法とは

PRPはPlatelet(プレートレット)-Rich(リッチ) Plasma(プラズマ):多血小板血漿の略で、簡単に言うと血小板を濃縮したものです。傷ができると、そこに血液中の血小板という成分が集まり、止血作用として「かさぶた」を作りますが、血小板は出血を抑えるだけでなく、傷の治りを早める成分も含んでいます(成長因子)。この成長因子を利用したのがPRP療法です。
血液中に含まれる血小板の割合は1%以下とごくわずかなので、患者さん自身の血液から人工的にこの成長因子となる成分を抽出し、PRPを生成します。このPRPを患部に注入することにより、PRPに含まれる成長因子の力を利用して、損傷した組織の修復促進や本来自己治癒しにくい組織の修復、保護効果を期待できます。

患者さんの自己血を遠心分離し生成したPRPの抽出

第2種 多血小板血漿(APS)療法を用いた変形性膝関節症の治療とは

APSはAutologous(オートロガス) Protein(プロテイン) Solution(ソリューション):自己タンパク質溶液の略で、PRPをさらに分離処理し、抗炎症成分などの関節症の治療に有効とされる成分を高濃度に抽出したものです。次世代PRP(濃縮PRP)とも言います。関節症の患部内では、軟骨の破壊成分を作り出す炎症性サイトカインという悪いタンパク質の働きが活発になっていて、この働きを抑制するために、患者さんの体内に備わっている抗炎症性サイトカインという良いタンパク質と軟骨の健康を守る成長因子を高濃度抽出しAPSを生成します。このAPSにより、PRPで期待される効果に加え、炎症や痛みの改善と軟骨のすり減りを抑制する効果を期待した治療方法がAPS療法です。

当院にて対象とするAPS療法の適応疾患

変形性関節症(膝)

※本治療の適応となるかどうか判断するため、まずは診察・検査をさせていただきます。

具体的な治療の流れ

治療前の注意事項

  • ・治療日の2〜3週間前からステロイド剤の使用はできません。
  • ・治療日の1週間前からはNSAIDsの使用ができません。他の薬剤に変更することがあります。
  • ・抗凝固剤や抗血小板剤も使用を中止していただく場合があります。医師の指示に従ってください。
  • ・治療前日から水分は多めに摂取してください。

治療当日の流れ

①患者さん自身の血液を
約55ml採取

②採取した血液を遠心分離し
PRPを抽出

③生成したPRPを脱水・濃縮し
APSを抽出

④患部の関節内に生成した
APSを注入

採取した約55mlの血液から抽出されたPRPをさらに遠心分離をかけて、約2.5mlのAPSが得られます。そのAPSを患部の関節内に注入します。

  • ・治療当日からストレッチを開始します。
  • ・投与後1〜5日間は痛みを感じることがあります。
  • ・痛みを感じる時は患部を冷やしてください(アイシング)。
  • ・2週間後から治療前の生活、運動負荷に戻します。
  • ・経過観察のため、1か月後、3か月後、6か月後に診察を行います。

治療回数・治療期間

  • ・治療回数:1回
  • ・治療期間(経過観察期間):3〜6ヶ月

APS療法の費用

この治療は公的医療保険の対象外のため全額自己負担です。治療当日、会計窓口にて治療費をお支払いください。

【医療機器名称:APSキット】 再生医療の種別:第2種 / 採血量:55ml / APS生成量:2.5ml

費用(税込):300,000円/1回

※注入は原則1回ですが、注入後の経過によっては、複数回の注入を検討する場合もあります。

※お支払い方法は現金、またはクレジットカード(一括払いのみ)、デビットカードをご利用いただけます。

APS療法のメリット・デメリット

APS療法のメリット

  • ・自己組織由来なのでアレルギーが起こりにくい。
  • ・日帰りでの処置可能である。
  • ・治療当日ご自身で歩いてご帰宅が可能で、普段通りの生活ができる(激しい運動は除く)。
  • ・治療は注射器にて関節内に注入するため治療痕が残りにくい。
  • ・超急性期、急性期、亜急性期、慢性期にかかわらず、どのタイミングでも何度でも受けることが可能である。

APS療法のデメリット

  • ・根本から治す治療法ではない。
  • ・治療後数日間、炎症(痛み、熱感、赤み、腫れ)が起こる可能性がある。
  • ・採血時、注入時の注射による感染症を起こす可能性がある(ヒアルロン酸注射などと同程度リスク)。
  • ・治療後、医師から指示された後療法を怠ると、硬い組織となり痛みの元になる可能性がある。
  • ・自由診療は公的医療保険対象外のため、全額自己負担である。

APS療法の注意点

  • ・関節リウマチは炎症の種類が異なるため、APS療法では効果が期待できません。
  • ・膝の変形が重症の方(関節の隙間がなくなっている方)や、肥満の方は効果が低下します。
  • ・一定の割合で効果を実感できない人もいます。

第3種 多血小板血漿(PRP)を用いた整形外科領域における軟部組織治療とは

PRPの効果が期待できるスポーツ傷害

PRP療法はスポーツ傷害などに対して低侵襲かつ早期回復などの臨床成績の報告があり、整形外科分野では多くのプロスポーツ選手がこの治療法を選択しています。
スポーツにより一定部位に繰り返し過度な負荷がかかり、腱や靭帯に損傷が生じることをスポーツ傷害と言いますが、初期であれば休養することで自己治癒力により回復します。しかし、さらに負荷をかけ続ける、いわゆるオーバーユースを続けると自己治癒力が追いつかず、治りにくい慢性的な損傷、痛みとなってプレーや日常生活に支障をきたしてしまいます。
また、スポーツ以外でも、業務や作業によってスポーツ傷害と同様の状態に陥ることもあります。
このような慢性的に損傷した組織や痛みの部位に、ご自身の血液から生成したPRPを注入することで、自己治癒力を補強して、早期回復や痛みの軽減を図ります。

当院にて対象とするPRP療法の適応疾患

腱や靭帯の傷害

※本治療の適応となるかどうか判断するため、まずは診察・検査をさせていただきます。

具体的な治療の流れ

治療前の注意事項

  • ・治療日の2〜3週間前からステロイド剤の使用はできません。
  • ・治療日の1週間前からはNSAIDsの使用ができません。他の薬剤に変更することがあります。
  • ・抗凝固剤や抗血小板剤も使用を中止していただく場合があります。医師の指示に従ってください。
  • ・治療前日から水分は多めに摂取してください。

治療当日の流れ

①患者さん自身の血液を
約28ml又は約52mlを採取

②採取した血液を遠心分離し
PRPを抽出

③患部に生成したPRPを注入

採取した約26mlまたは52mlの血液から生成されたPRPを患部に注入します。まだ先進的な医療ですが、有名なプロ選手など数多くのアスリートが治療に利用しています。

  • ・治療当日からストレッチを開始します。
  • ・投与後1〜5日間は痛みを感じることがあります。
  • ・痛みを感じる時は患部を冷やしてください(アイシング)。
  • ・2週間後から治療前の生活、運動負荷に戻します。
  • ・経過観察のため、1か月後、3か月後、6か月後に診察を行います。

治療回数・治療期間

  • ・治療回数:1回
  • ・治療期間(経過観察期間):3〜6ヶ月

PRP療法の費用

この治療は公的医療保険の対象外のため全額自己負担です。治療当日、会計窓口にて治療費をお支払いください。

【医療機器名称:GPSⅢミニキット】 再生医療の種別:第3種 / 採血量:26ml / PRP生成量:3ml

費用(税込):150,000円/1回

【医療機器名称:GPSⅢスタンダードキット】 再生医療の種別:第3種 / 採血量:52ml / PRP生成量:6ml

費用(税込):150,000円/1回

※治療部位、疼痛の重症度、患者さんのご要望などを考慮し、医師の判断にて使用するキットの種類を決定します。

※注入は原則1回ですが、注入後の経過によっては、複数回の注入を検討する場合もあります。

※お支払い方法は現金、またはクレジットカード(一括払いのみ)、デビットカードをご利用いただけます。

PRP療法のメリット・デメリット

PRP療法のメリット

  • ・自己組織由来なのでアレルギーが起こりにくい。
  • ・日帰りでの処置可能である。
  • ・治療当日ご自身で歩いてご帰宅が可能で、普段通りの生活ができる(激しい運動は除く)。
  • ・治療は注射器にて関節内に注入するため治療痕が残りにくい。
  • ・超急性期、急性期、亜急性期、慢性期にかかわらず、どのタイミングでも何度でも受けることができ、筋、腱、靭帯など運動器の大半に対して行うことが可能である。

PRP療法のデメリット

  • ・治療後数日間、炎症(痛み、熱感、赤み、腫れ)が起こる可能性がある。
  • ・採血時、注入時の注射による感染症を起こす可能性がある(ステロイド剤などと同程度リスク)。
  • ・治療後、医師から指示された後療法を怠ると、硬い組織となり長期的な痛みの元になる可能性がある。
  • ・自由診療は公的医療保険対象外のため、全額自己負担である。